令和6年3月2日土曜日、おやま防災緊急隊員ミーティングを開催しました。
今回の隊員ミーティングは「令和6年能登半島地震災害 支援者からの現地状況報告会」と題して開催し、当日は16名の参加がありました。
まず、今回の隊員ミーティングを企画した経緯としては、1月1日の「能登半島地震災害」の発生以降、おやま防災の構成団体である小山市社会福祉協議会や小山市市民活動センターおやま~るには、「地震災害に対して何かしたいが、出来ることはないか」というお問合せをいただいておりました。
おやま防災の隊員の中にもそのような思いを抱えていらっしゃる方がいる一方で、なかなか現地の様子を知ることが出来ず、「災害ボランティアとしての活動を検討したいが、今、被災地がどのような状況なのか分からない」という思いを聞くこともありました。
そこで、まずは、被災地の「現状」を知っていただきたいという思いがあり、緊急隊員ミーティングとして現地で活動された方の「生」の話を聞くことで、被災地を知り、思い、関心を持って欲しいという思いで開催しました。
今回のイベントレポートでは、それぞれの立場で被災地で活動されたゲストスピーカーのお話を簡単にご紹介いたします。
※なお、被災地の現状等、詳細は割愛させていただきますので、ご了承ください。
■ゲストスピーカー①
社会福祉法人 栃木市社会福祉協議会
地域福祉課 地域福祉係長 須藤 久弥 氏
・普段は栃木市社会福祉協議会の職員として勤務されておりますが、災害時には全国的な組織である「災害ボランティア活動支援プロジェクト会議(通称:支援P)」のメンバーとして被災地で現地の支援活動を行っております。
・能登半島地震災害に対しては、2/9~2/16にかけて石川県能登町にて活動されました。
■須藤氏からは、支援Pとして被災地入りした経験から、現地の様子について伺いました。
・応急的な処置が進んているが、道路状況が未だ悪く移動に時間が掛かる。
・地理的要因により、外部からのボランティア受け入れが非常に困難である。
→今までの災害ボランティアセンターの運営とは違うという認識。
・自身も活動中に大きめの余震を体験。
→安全面の確保が課題。一般ボランティアの方が活動する上でも課題に。
・能登町災害ボランティアセンターの現状について
→避難されている方もおり、住民の方の「ニーズ」がセンターにどこまで届いているか不安。
-被災地は1日1日、状況が変化している。自分が見てきた期間内の話であり、今は変わっている部分もある。
■質疑応答から気になった回答を抜粋
・能登町での活動を通して、思うことはあるか?
-能登町は、昔からのコミュニティがしっかりしており、隣近所とのつながりがとても強い。
近隣住民同士の「助け合い」「支え合い」の精神があった。
災害は「いつ」「どこで」起きるか分からない。
今回の災害だけではないが、日頃から顔の見える関係づくりに取り組むことはとても大切だと思う。
■ゲストスピーカー②
とちぎボランティア団体YAMBE(おやま防災構成団体)
代表 町田 親政 氏
■とちぎボランティア団体 YAMBEさんは、以前から親交があった気仙沼の商店街と石川県志賀町の商店街の間をつなぎ、1月8日に救援物資を現地にお届けしています。その経緯、現地の様子について伺いました。
・とちぎボランティア団体YAMBE-紫神社前商店街(気仙沼)の関係
-東日本大震災の復興支援で関係ができ、現在も復興イベントの企画・参加や、月1回の現地訪問を継続している。
・発災後、紫神社前商店街の方から相談
-東日本大震災の時に支援して下さった石川県志賀町の商店街の方から、物資が足りないと連絡があった。以前受けた支援をお返ししたい。
→YAMBEさんから志賀町役場に連絡。団体として物資配達が可能である回答を得る。
・YAMBEさんの動き
-団体内で物資購入のための募金活動を実施。
→ブルーシートやカップラーメン等、必要と言われた物資を、「同じ数」購入し、次の日に現地に配達。
★物資受入後、配る側が手間にならない配慮
・商店街と商店街を繋ぎ、発災直後の混乱期の被災地を支える
-自分たちができることを、できる範囲内でこれからも継続していきたい。
今回の緊急隊員ミーティングでは、被災地で活動された2名のお話しを伺いました。
能登半島地震災害に対しては、現地での支援活動が続いております。
災害は、いつどこで起きるか分かりません。
自分たちに出来ることを考えながら、出来る備えに取り組んでいきたいと思います。
おやま防災では、今後もこのような機会を提供していきたいと考えています。
ご参加いただきました皆様、ありがとうございました。
<イベント情報>
■イベント名:おやま防災緊急隊員ミーティング
■日時:令和6年3月2日(土)14:00~15:45
■場所:小山市市民活動センター おやま~る研修室
■本イベントの対象
・おやま防災の隊員、登録団体関係者
・Stock Yard Oyamaの登録者、登録団体関係者